にわかエンジニアの雑記帳

人が生きていくためのおはなし

「はやぶさ2」とわたし

この記事はWARPSPACE Advent Calendar 2020の18日目の記事です。

私は普段は大学生として研究の傍ら、学内のプロジェクトで超小型衛星製作に取り組んでいます。 WARPSPACEではアルバイトとして関わっています。

今回はいまホットな話題である「はやぶさ2」と私の関係について書きます。

はやぶさ2について

連日はやぶさ2が宇宙界隈を賑わせていますね。つい先日は小惑星リュウグウからのサンプル回収に成功し、その量が目標の50倍以上である5.4gだったと発表されました。

先代の探査機の反省をもとに「もう映画は作らせない」と万全の体制で望み、大きなトラブルもなく無事ミッションを完遂したこのプロジェクトには、同じく宇宙機に携わる者として畏敬の念を抱きます。

はやぶさ」との出会い

先代の小惑星探査機「はやぶさ」を知らない方はほとんどいないでしょうから、私と「はやぶさ」の関係に焦点を当てて書きます。

高校生になりスマートフォンを持つようになると、多くの人が一度は通る道であるWikipediaサーフィンをしました。その中で「のぞみ」や「はやぶさ」、「あかつき」のようにあの手この手でミッションをなんとか成功へ導こうとする・した探査機の記事を読んだときになぜか印象に残ったのを覚えています。はやぶさについてはその後別のWeb記事や川口先生の著書などからさらに知識を得ていきました。

そのときたまたまはやぶさ2の打ち上げがあり、理数科だったこともあってクラスのみんなで打ち上げライブ中継を見ようということになり、生物か何かの授業を空けてもらって見ました。ロケットの打ち上げってなんかいいですよね。今でもたまに見返すことがあります。私が好きなシーンはペイロード分離してRCCのおじさんたちが喜び握手をするところです。

ただ、このときは宇宙工学系の学部に進学しようとか、そこまで深くは考えていませんでした。

そして宇宙機の世界へ

大学では前から興味があった情報系を選び、サークル選びは特に重要視せず高校でやっていた競技かるたを続けました。

ただあるとき学食で一人で昼食を取っていると、壁に貼られたポスターで衛星開発プロジェクトのメンバーを募集していました。「これだ!!!!」と直感した私はすぐそのプロジェクトに連絡をとり、見学して加入し今に至ります。

今振り返ってみると、私の頭の中のどこかに「はやぶさのような探査機を自分の手で作ってみたい」という願望があったのでしょう。

最後に

つい数年前までは大学で小型衛星を作ること自体に意義があるという風潮でしたが、New Space とよばれるベンチャー企業が次々と頭角を現し始めている現在ではただ衛星を作るだけではなく、「どのような価値を提供できるか」のようなことが重視されているように感じます。地球周回軌道の衛星はもはやビジネス化していますし、月・火星探査ですら New Space の範疇になりつつあります。

はやぶさのような探査機を自分の手で作ってみる」という願望がすぐに叶うことはないかもしれませんが、これからも挑戦をやめずに続けていきます。